年相応
英語では
act one‘s age
または
appropriateness for one‘s age
とあります。
one‘sという当社の名前がここにも!
という話ではなくて今日は概念を外すというお話。
初めて当社でスタイリングを受けてくださる40代から60代の方々から時々聞こえる次の言葉。
「私の年でこんなスタイルしてもいいのでしょうか?・・・・」
自分らしさを探す時、
多くは自分発信ではなく、一般的な情報など
他からのすりこみから来ることの悲しさから出る言葉
だと受け止めています。
ご自分の年代を世間一般の概念の中にはめこんでしまうと、
せっかくの自分自身の魅力を失ってしまいがち・・・・
「年相応」の意味を
実用日本語表現辞典で調べると
~年齢に似つかわしいさま。若作りでもなく、年より臭くもない様子。~
とあります。
年齢に似つかわしい装い、
先に書いた年代の方々に相応な必要項目をあげるとすれば
①素材の良さ(高級な素材という意味ではなく)
②品があること(カジュアルさにも大人の品を失わないこと)
③TPO (時間、場所、内容)
この三つは外せないところだと思います。
デザインであったり、色であったりは年齢にあまり関係なく、
似合うか似合わないか
その人らしいか否かではないでしょうか。
では若作りってなあに?年より臭いってどんなスタイル?
こんなご質問を受けることもしばしばですが。
「若々しい」と「若作り」とは
少し違うニュアンスがある気がします。
若作り=無理があることを感じる、若々しい=新鮮さを感じる時に表現することが多い気がします。
では若々しいスタイルとはどういうものなのか。
一言でいうとすれば、少々乱暴ですが、
色、バランス、全体のスタイルに
時代が組み込まれていること、なのではないかと思います。
流行を追うことをおすすめしているのではありません。
ほんの少し、隠し味のように時代の流れを入れていく。
自分の個性というフィルターに
流行を透し、時代を楽しむ感じです。
色の使い方も大切なところです。
明るい色を着れば簡単に若々しく見えると勘違いし、
うっかり間違った色のチョイスをしてしまえば、
それこそ若作り。
派手なおばさんにしか見えないということにもなりかねません。
若い世代のスタイルや市場にあふれる色に憧れて、
安直に取り入れてしまうのもまた、
悲しい結果になりかねません。
自分よりも若い世代の人たちに
「あの方の年代になったら私もあんな装いができるようになりたい」
と思っていただけるようなスタイル。
私たちは
そんなスタイルを提案していきたいと考えています。
貴女の年代には、というより、
その人の「今」に合うスタイル。
その人自身の輝きを引き出すスタイルが一番だと
私たちは思うのです。
実年齢より老けて見せたい人は
いらっしゃらないはず。
着る人が生き生きと見えるスタイルは
自分自信にうえつけている概念を取り払うことから始まるのかもしれません。